
解題でかんたんに説明してある経緯により、今日、ボロディンの「ダッタン人の踊り」は発表形態も呼称も多様です。
このフレームの次ページではカラヤン指揮ベルリンフィルによるオーケストラ演奏会形態の録音で、クラシック曲「Polovtsian Dances」を取り上げています。
要は歌劇どころか歌もないぶこつな交響楽版の「ダッタン人の踊り」です。

これはこれで、帝王カラヤンも良しとした完全なる音楽なのでしょう。
たしかに、ビニール レコードと家庭用ステレオ機の往時にあって、世界の果てにも「ダッタン人の踊り」を届けた業績は偉大です。
そしてまた、交響音だけのぶこつな録音でこの曲の世界観をイメージさせようとしていた往時の演奏も侮れません。

しかし元来「ダッタン人の踊り」は劇音楽です。はなから劇なし絵なしを承知していた筋金入りの交響曲と同じに扱うことが必ずしも平等ではありません。
そのためこのフレームの次ページでは上記帝王の完全なる音楽によそのバレエ版映像をはめこんでいます。
何事もこの曲の西域匈奴ロマンを浮き彫りにするためですが、しかし約0.12GBのずっしりとした大容量ファイルになってしまったので従量課金制接続ユーザーには慎重な賢慮をねがいます。